母のガンが進行して自立不能になると、すぐに介護の準備を進めた。
まず、地元市区町村の相談窓口を訪ねて介護の相談をした。窓口の方はとても親切で、介護保険についての内容や申請方法の説明をしてくれて、その場ですぐに申請をした。
それから2週間ほど経った年末近くに、家へ調査員が来た。本人の様子や家庭環境を確認すると、「間違いなく”要介護4”相当の認定はされるが、年末年始で役所が休みに入ってしまうため認定が遅くなるかもしれない。」との説明された。
結局、介護認定の連絡が来たのは2月に入ってからで、母が息を引き取る一週間前だった。
しかしながら、認定されるまで公的サービスを利用できない訳ではなかった。最初に相談窓口を訪れた際、すぐにケアマネージャーさんを紹介してもらると、認定前の暫定状態でも入浴サービスや訪問介護を受けられた。介護用のベッドやトイレ、車いす等のレンタルもすぐに手配してくれた。
介護サービスを受けられるようになってから、母が一番喜んでいたのは入浴サービス。週2回の入浴を毎回待ち遠しそうにしていた。
母の担当に就いたケアマネージャーさんは、色々な手配や準備をアッという間にこなしてくれる頼もしい方だった。色んな事が早過ぎて私への説明も省きがちで戸惑うこともあったが、非常に感謝している。
看護士さんが訪問介護に来て頂けるようになると、私の体力や精神的な負担も軽くなった。訪問中のわずか30分でもゆっくり眠れる事が非常に助かったし、重労働だった母の排泄介助も行なって頂き、とても助かった。私の健康にも気を遣って頂き、優しい声をかけて頂いた。
介護に公的サービスの利用は必須。日本の社会保険料が上がり続けているが、福祉や介護に従事している方々を見ると、文句なんか言えないなと痛感した。
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