★★☆☆☆ 2023 オーストラリア 監督:ダニー・フィリッポウ、マイケル・フィリッポウ 出演:ソフィー・ワイルド
あらすじ
母親を亡くしたトラウマを抱える学生ミア。友人達と参加したパーティで、死者を呼び出して憑依させるゲームにハマってしまい…。
感想
A24配給作品なので期待して鑑賞した。ホラー描写や設定は良いのだけど、ずっと主人公にイライラして楽しめなかった。
身勝手な主人公ミア
優しい性格ではあるが、ティーンエイジャーらしい身勝手さが目立つ主人公ミア。パーティやドラッグなど刺激を求める危なっかしい一面があり、ヘラヘラしたニヤケ面も気に障るので、母親を亡くした状況にもイマイチ同情を誘わない。
序盤で親友の代わりに、その弟ライリーを車で迎えに行ってあげた以外は、ミアの行動に誉められるような行動は何もない。危険な降霊ゲームにも自ら率先して体験し、2度目のパーティを自ら催し、親友の忠告を聞かずライリーを巻き込み惨事を起こす。その後も悪霊に取り憑かれたライリーを救おうと躍起になるが、その動機は自分の心の救済のためである。そして事態は益々と悪い方向へ。一人で怖いからと言う理由で、親友の彼氏を自分の家に泊めちゃうあたりも、自己中心さが現れている。
巻き込まれたライリーが可哀想
オカルトホラーでありながら、出血シーンなどのスプラッターのシーンもあり、映像でも怖がらせくれる。入院したライリーの変わり果てた姿がリアルで痛々しい。あの世(?)でライリーが悪霊たちから集団レ●プされているかのようなシーンは、目を背けたくなった。
巻き込まれたライリーが可哀想。しかし、その怒りの矛先は悪霊よりも主人公に向いていく。ミアのバッドエンドは当然だよねと思えるので「降霊ゲームで遊んだ結果、自分が召喚される側になった」というオチも因果応報という感じでスッキリした。
降霊ゲーム=ドラッグ
軽い気持ちで始めたら辞められなくなり、周りの友人にも勧め、幻覚が見え始め、最後はバッドエンド。まるで違法薬物に手を出して破滅する若者の話のようにも見えた。10代の人物達へドラッグやアルコール、タバコを注意する場面があるので、意図的な演出かもしれない。
広告の「霊、ヤバイ、気持ちいい。」というコピーは、そういう事だよな。
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