ジェサベル

映画

★☆☆☆☆ 2014 アメリカ 監督:ケヴィン・グルタート 出演:セーラ・スヌーク

あらすじ

交通事故によって婚約者とお腹の赤ん坊を亡くしたジェサベル。彼女自身も車椅子での生活になり、疎遠だった父親の家に移り住むことになった。生前のママが残したビデオテープを発見し、娘へ宛てたメッセージを見て喜ぶジェサベルだったが、家には謎の悪霊が現れるようになった…。

感想

質の低いホラー映画だった。設定や発想は面白いけど、うまく料理できなかった残念作。

車椅子の主人公

主人公が車椅子である設定が、全く活かされず残念。身体が不自由が故の展開、演出、強みに変えるアイデアは無し。障害者にする必要性はなく、むしろ余計な設定に感じた。主人公の服装も無駄に肌の露出が多く、設定とミスマッチ。足の不自由な人が普段着から胸元のザックリ空いたワンピースは着ないだろうよ。

さらに、序盤で婚約者と妊娠中の子供を亡くした事も、主人公がトラウマに苦しむ様子もなければ、その後のストーリーにも結び付かない。中盤で元カレとイチャつく頃には、婚約者や子供がいた事すら忘れていた。この事故も実は悪霊の仕業…という示唆もなく、実に勿体無いことをしている。

悪霊の正体

ジュサベルを度々苦しめる謎の悪霊は、見た目は黒くて気持ち悪いのだが、超能力などは使わない人間臭い襲い方で、腕力に自信があれば勝てそうな強さw。おまけに格闘中は画面が大きくブレて、画面酔いしそうな演出が興を削ぐ。

悪霊の正体(ネタバレ)は、「ママが出産したのは、浮気相手の黒人男性との赤子(真ジェサベル)だった。黒人の赤ん坊を見たパパは怒り狂い、間男と赤子を殺害。どこからか誘拐してきた白人の子供をジェサベル(主人公)として育てる。その後にママは自殺。悪霊の正体は真ジェサベルで、主人公の肉体へ乗り移ろうとしていた。」

なのだが、主人公が謎解き作業に進むプロットが不明瞭だったり、チープなオカルト描写があったりで、元彼の家庭事情も余分だし、なんだかイライラしながら見ていると、最期にジェサベルを殺すためにママと間男の霊も登場した所でスッカリ萎えた。

ビデオを通じて主人公に警告していたと思っていたママが、実は真ジェサベルと共謀していたならば、随分と周りくどい事をしているからだ。パパを殺してまでビデオテープを守った意味も無く、さっさと殺っちまえば良い。「全てのジェサベルは報いを受けろ!」と言いつつ主人公に危害を加えるが、真ジェサベルには利する行動になるので矛盾し、そもそも共謀していたかも分かりづらい。全く余計なドンデン返し演出と思えた。

ちなみに

この記事にも貼り付けた広告画像が気になって鑑賞したのだが、こんなシーンは無かった…。広告詐欺だろw。

コメント

タイトルとURLをコピーしました