★☆☆☆☆ 2019 アメリカ 監督:リチャード・スタンリー 出演:ニコラス・ケイジ、ジョエリー・リチャードソン 原作:H・P・ラヴクラフト
あらすじ
閑静な田舎へ引っ越してきた家族。ある夜、怪しく光る隕石が庭に落ちてきた…。
感想
中盤からイライラが止まらず、ラストシーンでは怒りが込み上げた。
ラブクラフトxニコラス・ケイジに期待をしたが、質の低いB級映画並みの作品だった。
イラつく家族
いきなりネタバレだが、主役の家族全員は死に、たまたま調査に来ていた地質学者の黒人青年だけが生き残る。
この主役家族が全く好きになれない。冴えない親父、口うるさい母親、反抗期の娘、序盤の食事シーンから仄かに嫌悪感が湧いてくる。家族仲は悪い訳では無いようだが、皮肉や嫌味を応酬する会話が絶えない。そんな彼らが何か言葉を発する度にイライラしてしまった。
だから、その後に不幸が襲われても同情もしないし、混乱する様子を見ると余計にイライラさせるばかり。謎の光に蝕まれて言葉や態度が悪くなる家族の様子は、この作品の見所なのかも知れないが、私は嫌悪感が膨らみ続けて視聴を続けるのがキツかった。
主役が誰か判り難いのも、感情移入し難い原因の1つだろう。主演はニコラス・ケイジが演じる親父だが、娘が主役のようにも見えるし、ラストシーンは生き残った脇役の黒人青年のナレーションで締める。はじめから黒人青年を軸にした方が、観やすかったように思える。
まさかの爆発オチ
隕石が放つ謎の光を浴びたことにより、家族達の精神が徐々に狂っていく。序盤はそのような心理ホラーだったのに、中盤から光が直接攻撃を始めて肉体まで蝕み、終いには怪しい光が家周辺を巻き込み大爆発。
爆発後、真っ白い灰だらけの画面に切り替わると、唖然としてしまい気が付けばエンドロールが流れていた。
「爆発オチ」なんて、今どきギャグ漫画でも無いぞ。
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