シール交換

最近、娘は友達との間で”シール交換”に勤しんでいる。「ボンボンドロップシール」という物が流行っているようで、私も娘にオネダリされて購入した。

“シール交換”という遊びは、私の子供時代にも存在していたのかもしれないが、私の周りでは見かけた事が無かった。今、娘たちがシール交換をしている場面に立ち会うと、とても興味深く観察してしまう。それは子供達が真剣に「Deal」しているからだ。

  • 「このシールは大きいサイズだから、小さいの3枚と交換でいいよ」
  • 「これはお気に入りだから、ゴメンだけど駄目」
  • 「このシールはAちゃんと交換したヤツからダメ、他の人に交換するとAちゃんが怒っちゃうから」
  • 「このシールは原宿のお店で買ってきたヤツだけど。アマゾンでも売っているらしい」
  • 「Bちゃんがサンリオのシール、いっぱい持ってたよ」

といった会話で交渉が行われ、シールのみならず情報交換までしている。表層的には子供同士の無邪気な交渉に見えるが、「お気に入りのシールは取られないようにしながら、他の子からなるべく良いシールをゲットしたい」すなわち「可能な限りの利益や成果を追求する」という交渉を小学校低学年の間で既に自然に行なわれているのだ。

高圧的な姿勢で半ば強引にトレードする子も居れば、妥協点を見出しながらWin-Winのトレードをする子も居る。裕福な家庭の子は大量にシールを持っているので、資本力を武器に交渉を進める。交渉方法から各自のパーソナルが窺い知れるのだ。

そのような交渉の中でも最も私が関心したのは「交換したくないシールの断り方」である。これが上手い子は、やはり友達が多い。相手を傷つけないように、自分が嫌われないように、自然と頭を使っている。以前の記事で小学1年生から既に学級内で同調圧力が生まれている話を書いたが、女の子は幼い頃から感受性が高いのだと改めて思い知った。

シール交換は、社会性や交渉力を学び育む、すごい遊びである。

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