★★★★★ 2004 著者:落合正勝 出版:PHP研究所
法要や結婚式以外にはスーツを着る機会は全くないのだが、大人の男性の身だしなみを弁えようと思い立ち、この本を手に取ってみた。
この本を知るきっかけは、YouTubeの『BE SUITE!!』チャンネル内で黒野智也氏が紹介していたからだ。
この動画でも述べている通り『スーツとは何か?、その基本の型はどう在るべきか?』が徹底的に書かれており、ジャケット、パンツ、シャツ、ネクタイ、靴、靴下、それらの種類と成り立ちからの歴史を紹介している。
就職活動で初めてスーツに身を包んで以降、既製のスーツをなんとなく選んで適当に着ていた私には、とても勉強になる内容だった。
年齢を重ねるにつれて他人の評価や人目を気にしない事が多くなるが、スーツだけは「この着こなしは正しいのか?」「場に相応しい格好なのか?」と考える事が増えていたので、その正解を教えてくれる内容だった。
この本を読み終えると、スーツをビシッと着こなしたくなる。今はスーツを着る機会がほぼ無いため、ユニクロの感動スーツが1着あれば十分なのだが、もしも新たにオーダーする機会が訪れたらコダワリを持って新調したい。
身だしなみについての審美眼も上がる。街中のサラリーマンから、ニュース映像に現れる各国首脳まで、日常に見かける”カッコイイ大人のスーツ姿”に自然と注目するようになり、そのカッコ良さの理由に気が付くようになる。
著者は近代的なスーツの着こなし方には否定的なコメントも書いており、ガチガチの原理主義に偏っていると感じた点もある。自由にファッションを楽しみたい人には窮屈に感じるだろう。
しかし、この本に書かれている「徹底的に基本を知るべき」という理念は、応用・改善をするためには絶対に必要な工程なので、ファッション好きは読んで損は無いだろう。そしてこの理念はファッションのみならず、あらゆる分野において通底するので、著者の訴えに共感を覚えた。
つい先週、オックスフォードシャツを買ったのだが、この本に習って、デザインよりも素材とサイズ選びに拘って選んだところ、身体に纏った時の満足度が格段に高く感じた。また新たな服選びの楽しさを覚えたようだ。


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