オールカラーでわかりやすい!古事記・日本書記

書籍と漫画

★★★☆☆ 2013 著者:多田元 出版:西東社

先日の国会で「皇室典範改正」が可決・成立された。その議論や解説の中で「女系天皇」や「女性天皇」という言葉が飛び交っており、それらの意味を知ると「これまでどのような天皇が存在してきたのか?」という興味が沸いた。

古事記と日本書紀の存在については歴史の授業で学んだが、その内容について詳しく学校で教わる事はない。いま、日本人として、そして子供を育てる親として、この国が神話の時代からどのように成り立ってきたのかを、知っておくべきではないだろうか?。そんな気持ちも芽生えたので、この書籍を手に取ってみた。

古事記・日本書紀の解説本は、マニア向けの難しい書籍から易しいマンガ版まで複数ある。私がこの本を選んだ理由は、内容やあらすじを淡白に紹介している点にある。筆者の解釈や思想、歴史から学ぶ教訓、等は省かれているため、出来る限り一次情報に近い内容(古事記・日本書紀に書かれている事だけ)を手っ取り早く知りたい私のような人間には、ちょうど良い本だった。

とは言え、歴史に因んだ観光地や、他の文献・書籍なども随所に紹介されており、日本史への興味の広がりを導く内容にもなっている。

この本は前半に古事記、後半に日本書紀の内容を解説する構成になっている。古事記と日本書紀の内容が重複している点が多いため、前半は興味を持って読み進められるが、後半は退屈に感じてしまった。相違点も解説しているが、私のようなライトに歴史を学びたい者向けには、どちらか一方の書の解説本を読めば十分だろうとも感じた。

古事記も日本書紀も神話から飛鳥時代辺りまでをまとめた歴史書だが、私の動機だった”天皇家の系譜”ついては、女性天皇はなぜ誕生したのか。女系天皇は存在しないこと。この2点を確認する事ができた。この解説本では触れていないが、これまで天皇系が男系男子の世襲を堅持する理由について、その一端も伺い知り、学ぶことが出来た。

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