エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

映画

★☆☆☆☆ 2022 アメリカ 監督:ダニエル・クワン、ダニエル・シャイナート 出演:ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クァン、ステファニー・スー、ジェニー・スレイト、ハリー・シャム・ジュニア、ジェームズ・ホン、ジェイミー・リー・カーティス

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あらすじ

コインランドリーを経営するエヴリンは、税金の支払いや、娘の反抗期や父の介護など、多くの問題を抱えていた。ある日、夫の身体へ別宇宙の夫が乗り移り「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と告げられ…。

感想

シンプルに面白くない。昨年に見た映画の中でワースト1。

余りにつまらない癖に時間も長いので、苛立ちに耐えきれず途中で視聴放棄。

約3ヶ月ほどのインターバルを空けて、頭を冷やしてから最後まで鑑賞したが、本当に時間の無駄だった。

まるでドン・キホーテ店内の圧縮陳列

社会的な弱者やマイノリティである主人公やその家族が、世界の運命を左右するキーマンとなり、無限に広がるマルチバースを飛び交い、華麗なカンフーアクションや奇抜なアイデアで襲い来る敵を撃退する様を、斬新で美麗な映像表現で魅せがら、最後は愛で解決する…。

やりたい事を詰め込み過ぎだ。その結果、纏まりが無くて無駄に長い。もう少し見せ場を絞るなり整理するなりして欲しかった。映像表現では面白いと思えるポイントもあったが、それらが帳消しになるくらい酷い印象を持った。

マルチバース設定もマーヴェル作品などで既に見慣れており新鮮味は乏しく、大きく周回遅れ。マイノリティや家族愛についての描き方が最も酷く、画一的で非常に薄っぺらい内容だった。

ドンキで目的のモノを見つけるには第三の目が必要…

SFオタクが作品の権威付けに利用したダイバーシティ

主人公たちは、アメリカに住む貧しいアジア人家族。この設定だけで嫌な臭いがプンプンする。彼らの抱えている問題は「マイノリティや弱者の人たちは、こういう事に悩んでるんでしょ」という典型例を並べ立てているだけで、これらの社会テーマへ本気で向き合う気は微塵も感じられない。

物語の結末は、家族間の和解と理解によって世界も家庭も救われる。物語の過程には家族間の対話や回想シーンが何度か描かれるが、そこでの人物達のセリフや行動は既視感のある画一的なものしかなく、心を動かされるシーンは一才無い。アクションの合間の箸休めに過ぎない印象だ。

設定や映像に凝りがちなSFオタクが、暖めていたアイデアを活かすためのストーリーを作り、作品の格上げためにダイバーシティを取り入れたが、人間や心の内面を扱う気概も力量は全く無かった。おそらく、そんな作品なのだと察する。

むしろ、マイノリティへの差別的な作品と言えるだろう。

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