金縛り体験

20歳の頃、金縛りを体験する事が多かった。私の場合は、睡眠から覚めても意識はあるが身体が動かない状況が数分ほど続く現象だった。

いわゆる霊感のようなモノは持ち合わせていないので、体験の多くは「半覚醒」に因るものだったと思う。しかし、心霊現象でないなら怖くない訳ではない。意識があるのに身体が動かせず声も出せない状況は、毎回とても苦しい体験であり、金縛りが解けた時には冷や汗でビッショリになる事もある。連日のように発生していた時期は、睡眠前に不安と恐怖を抱いていた。

ある年の仕事中、社用車で山道を移動していた時のこと。お昼に車内で食事を摂ったあと、シートを倒して仮眠した。すると…、目が覚めたら金縛り状態。なぜかフットブレーキが外れてギアもニュートラルへシフト。車体は後方に動き出し、そのまま山中を滑り落ちていく…。という夢を見た。ところが目が覚めても金縛りが続いてたので夢か現実か区別が付かず、パニックを引き起こした。

また違う年の出来事。自室のベッドで目が覚めると照明は消えていたが、深夜ラジオが流れており窓も開けっぱなしだった。「寝落ちしちゃったか…」と思いつつ、そのままラジオに耳を傾けていると、頭の方向に位置する壁の向こう側から、とてもイヤな気配がした。本能的に強い嫌悪感と恐怖を感じる気配だ。すると突然、窓から流れていた風が止みラジオの音が止まり、強い金縛りに襲われた。イヤな気配がドンドン自分の方へ近づいて来て、枕が何かの重量で沈むのを感じると、私の恐怖は最高潮に達した。”ソレ”は、そのまま私の顔へ伸し掛かり、ゆっくり身体の方へ這いずって移動していく。人間1人分ほどの重量を感じた。どのような姿をしているか見てみたいと思ったが、恐怖のせいか金縛りのせいか目を開けるは出来なかった。どれくらいの時間が経過したか分からないが、しばらく我慢して”ソレ”が足元の方へ移動していくのを感じていた。そして”ソレ”が過ぎ去っていくと、金縛りが解けてラジオから音を流れ出した。これが最も恐ろしい金縛り体験なおだが、これだけは夢や半覚醒ではなくホンモノだったかな?と思っている。

幸いにも30代になってからは1度も金縛りは起きていない。できれば2度と経験したくない。

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