邦画を殆ど見ない理由

先日、映画館で本編前に2本の邦画の予告が流れていた。

佐藤二郎とムロツヨシ=コメディ時代劇の主役、天海祐希=女ボス、どちらも既存のイメージ通りの役柄で、イメージ通りの芝居をしているなぁ、と強く思ってしまった。これは主役に限らず他のキャストも同様だ。俳優は求められた仕事をしているので罪は無いが、全く新鮮味が無いため作品への興味が沸かず、むしろ滑稽に思えた。

国内の映画やドラマの多くは、作品の内容より出演者を重視して制作し宣伝している。その結果、同じ俳優が同じような役ばかりする作品が増えるのだろう。その方が多くの視聴者や収益を得やすいのは理解できるが、とても退屈だ。時々「既存イメージを脱却した演技に挑戦!」という謳い文句も見かけるが、ただの宣伝に過ぎない事が多い。主役級だった俳優が格落ちして、脇役や悪役に回った時に見せる新たな面が面白い事もあるが、あまり宣伝には使われないようだ。

パーソナリティが知られたりイメージが固定化された俳優は、作品を観る際のノイズになるので鑑賞を避け続けた結果、邦画や国内ドラマは殆ど見なくなってしまった。海外の知らない俳優ばかりの作品の方が集中して楽しめるし、国境を超えた作品は一定のクオリティを保っている。

話を少し広げると、最近は吹き替え作品も視聴を避けるようになってきた。その理由は、声優の認知度と地位が向上してきた結果、前述の邦画俳優と同じ現象が起きてきたからだ。分かり易い例を挙げるならば山寺宏一氏で、彼の吹替作を見ていると、どうしても「おっはー👐」の山ちゃんの顔が浮かんでしまう。

なるべく知らない俳優が出ている面白い作品を見たい。そのような私の欲求に当てはまる作品など、簡単に見つかる訳もないのだ。サブスクで見放題の現代は、知らない映画に出会える機会が多くて最高の環境になった。

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